苅草学院のご案内

過去の筆供養

第二回 筆供養報告

去る3月1日(土)、足立区本木にあります真言宗豊山派の寺、吉祥院において、記念すべき第二回「筆供養」が生徒・父母80名以上の参加者の中、営まれました。供養の読経に先立ち、一昨年の11月に筆塚を建立された理事長苅草國光より参列の皆様に「筆塚の由来、建立の思い」についての話がありました。厳粛な経典が流れる中、各自が筆記具に感謝する思いをはせ、学業上達、文運隆昌を祈願しながら供養しました。

また第35世住職による「ものを大切にする心は、人をいたわる気持ちにつながる」というありがたいお話が、小学生にもわかるようなやさしい語り口でございました。その後、生徒ご父母は本堂を出て、それぞれの手で使い古した筆記具が奉納され、写真撮影を行いました。

理事長より

かつて、結婚間もない夫を南極越冬隊として南極に送り出した妻は、モールス信号で夫に「アナタ」という3文字を届けました。夫はその3文字に込められた妻の思いに感動したそうです。このような味わい深い言葉を書くには、日常的に本を読み、自分の手で日記を付け、手紙を書くという行為が必要です。携帯電話で自分たちだけが分かる文字を使っているだけでは難しいでしょう。

「書く」ということは人間の持つ力、すなわち「ものを考える力」を最大限に発揮できる行為です。その象徴として、筆、えんぴつ、万年筆があるわけです。先人たちがどんな思いで本を読み、ものを考え、そして書いてきたかを考え、筆塚に手を合わせていただければと思います。

筆供養参加者集合写真
上の写真は、苅草國光理事長が建立された筆塚の前で、苅草國光先生を囲んで撮影した一枚です。 小学生の女の子は、この日のために、一年間使い続けて短くなった鉛筆を自慢げに見せてくれました。
撮影後に、生徒がそれぞれ持ち寄った、もう使えなくなった筆(鉛筆・ボールペン)を感謝の気持ちを込めて筆塚に奉納しました。
筆供養の様子

ご住職より

「ものには命あり」といいます。使い終わったものを粗末にせず、感謝をするということが大切です。みなさんに今日納めていただく筆は、年末に筆塚から出して翌日、大晦日にお焚き上げをします。十分使って役目を終えたえんぴつやボールペン等があれば、感謝の念を込めて筆塚に納めてください。

今、お経を上げて祈願をしましたが、大事なのは、我々導師の側と、参列して祈願する皆様側の思いが一致していることです。学業祈願でも、祈願だけして自分から勉強をしなかったら仏様も助けてはくれません。普段一生懸命勉強した上で、普段の力を出し切れるように祈願するわけです。大事なのは、一生懸命祈ること、そして、祈った時の気持ちを忘れずに、普段の生活の中で思い起こして生活することなのです。

筆供養の様子